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2010年9月4日土曜日

[9月4日]帽子 / Sombrero

Origami "sombrero"
9月に入っても暑い日が続きます。
今日は朝から気温29度を超え、猛暑の予報です。外出する時には帽子など暑さ、日差し対策は重要でしょう。
という訳で、帽子です。

Sombrero(ソンブレロ)は、南米などでよくみられるつばの広い帽子のこと。スペイン語だそうです。
「英訳付き伝承折り紙帖」の解説によると、”伝承折り紙の「荷船」が南アメリカのつば広帽子になりました”、と書かれています。

これを子供に見せたら「お船!」と言われました。
つば広い帽子に馴染んでいなければ、間違いなく船だと思うでしょうね。

昨日投稿した記事でも引用したK's折り紙の記述にこんな一節があります。

”折り紙は日本独自の文化ではなかった。

13世紀にヨハネス・デ・サクロボスコ(ジョン・オブ・ハリウッド)が書いた『天球論』は、17世紀中葉まで60以上の版を重ねたが、そのうち、1490年にベニスで印刷されたものの挿し絵に、『欄間図式』の荷船と同じ絵が認められる。もしもこれが本当に折り紙の船だとすると、当時の日本の折り紙は、あったとしても礼法折り紙だろうから、日本から伝わった可能性は考えにくい。”
(引用元:K's折り紙 折り紙の歴史

元々ヨーロッパで考案された船か帽子かの折り紙が日本に伝わってきたとすれば、その形を見た日本人はほぼ確実に船と思うでしょう。

同じような形でも、自分の身の回りにある馴染んだものをまずイメージするのは当然です。
それがなんであるか文字や言葉を使わずに確実に伝えるためには、周辺を描いて関係性を示すことが重要なようです。

コミュニケーションでは察するという要素が非常に強いと思いますが、正確に判断するためには相手の癖や性格、環境といった周辺状況を知らなければ難しい。


少し話は飛びますが、折り紙の文化的側面を解説した面白い記事があったので参照。
ハイチ千羽鶴騒動を機会に、折り紙を学んでみよう
折り紙が日本では「単なる遊び」と考えられているというのは実感です。

上手く言えないのですが、折ることで出来上がるものを通じて、人と人との接点を少なからず作れる媒体だと思っています。
紙という身近なものと、折るという単純な行為の積み重ねである分、絵や彫り物よりも敷居が低くなり、飾らない心境を投影しやすいのかな・・・と、考えていますがまだ確信は得ていません。

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