ラベル

DAILY (74) LINK (14) INTEREST (8) BOOK (6) Wiki (4) BLOG (2)

2010年9月3日金曜日

[9月3日]狐の面 / Fox Mask

Origami "fox face"
折り紙というと、日本古来の伝統的なものというイメージですが、どうも伝承折り紙という括りではそうとも言えないようです。

”伝承折り紙は、東西交流のなかで生まれ、育まれた。それは、決して日本独自の文化ではなく、本質的に日欧の雑種なのである。”
(引用元:K's折り紙 折り紙の歴史

昨日の、なぜピアノが伝承折り紙に入っているのか?という疑問の答えの一つが折り紙の歴史にあります。
伝承折り紙が日本独自の折り方だけでなく、ヨーロッパの折り紙も取り入れた結果であるならば、当然ピアノがそこに含まれていても不思議ではありません。

また、昨日の「ピアノ」と今日の「狐の面」は折り方が途中まで全く一緒です。

どちらが先か分かりませんが、元あったものから誰かが違うものを産み出した結果なのかもしれません。


”伝承折り紙は、手から手へ、世代から世代へ伝えられる過程で、折り方や題名が次々と変わる。折り紙を折る子供たちは(大人たちも)、しばしば即興で新しい形を作る。この伝承折り紙の創造性が、フレーベルが折り紙を手技に含めた理由の一つであった。ところが、現在の折り紙教育は、先生が教える折り方をなぞるだけになってしまった。そのため、折り紙は模倣にすぎないと誤解され、教育界から排除される傾向にある。”


つい先日、とある方に「折り紙の創造性」を否定されたのですが、私個人としてはそこに創造性は存在すると感じていて、だからこそ、形を変えつつも伝わってきているように思います。
ただし、創造的な段階に入るまでにはいくつかのハードルがあるようにも感じてはいますが。

現在のように、本や画像、動画で折り方が簡単に調べられるようになると、模倣だけで満足してしまうことが増えるかもしれません。
伝言ゲームのように、人から人へ口頭と実演で伝えられるからこそ、突然変異も起きやすいでしょう。

そう考えると、確実に折り方の情報を保存できる現在では「折り紙の創造性」が損なわれてしまっているというのも決して間違いとは言い切れないところがあるように思います。

0 件のコメント:

コメントを投稿